女性の体は、初潮を迎えてから排卵と月経を繰り返し、妊娠に備えています。
排卵の3ヵ月ほど前に卵巣内に眠る原始卵胞から約1000個の卵子が選ばれ、成熟を開始します。
月経がスタートする頃には約20個の卵子が勝ち残り、それらがさらに競争して最終的には1つだけが排卵されます。
排卵された卵子は卵管采にキャッチされ、卵管内で精子と出会います。
精子が卵子の中に入り受精すると、細胞分裂しながら子宮へと移動し、子宮内膜に着床、絨毛の根を張り胎盤を作ります。
もし精子と出会わなければ、卵子は変性し、妊娠に向けて厚くなっていた子宮内膜が剥がれ、月経としてリセットされます。
このように様々な臓器やホルモンが総合的に良好に働いて、初めて妊娠が成立します。
ここで妊娠のしくみを詳しく知り、自分の体を理解しましょう。
【排卵】
①卵胞の発育
月経が始まる頃には約20個の卵胞がありますが、そのうちの1つだけが主席卵胞となり、月経周期12日頃には直径18㎜程度になります。
低温期が長い場合は、卵胞がゆっくり成熟しているということで、排卵までの期間には個人差があります。
②排卵
排卵の指令を送る黄体化ホルモンが大量に分泌されると(LHサージ)、約36~44時間後に卵胞の壁が破れます。
卵子は卵胞液とともに腹腔内に飛び出し排卵。この時、卵子の直径は約0.1㎜。肉眼で白い点としてようやく見える大きさです。
③卵管采から卵管へ
卵巣から出た卵子は、卵管の先にある広がった入り口の卵管采から卵管の中に取り込まれます。
一方、排卵した後の卵胞には血液が流れ込み、脂肪の塊のような黄体になります。
ここから黄体ホルモンが分泌され、子宮内膜を着床しやすい状態に整えます。
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