前回に続き、寒い冬を乗り切るための最新知見と情報をお届けします!

Q6 冷え体質は遺伝するの?

A 遺伝もしますが、生活環境による後天的な要因が大きいです。

冷え症の自覚がある人の中には「実は家族も冷え症だから」と諦めている人もいるかもしれません。例えば筋肉のつき方や脂肪の密度など、体質的な要素は遺伝します。ただし体質は生活環境を変えていくことである程度改善は可能です。逆に遺伝的には冷え体質でなくても、運動不足やストレスが原因で冷えを引き起こしているのも事実。どちらにせよ対策は同じなので、いかに日々の生活で冷えと向き合っていけるかがカギとなります。

Q7 体が芯から冷えた時、初めに温める部位は?

A 毛細血管の多い手のひらと足の裏を温めるのが効率的。

例えば「今日は寒いな」と思った時、両手をこすり合わせて暖をとることがあります。実は手のひらや足の裏には、毛細血管が網目状に張り巡らされているため、単位面積当たりの血管の数が多いという特徴があります。末端なので冷えやすいイメージもありますが、体が冷えきってしまった時には、まずここを温めることで効率よく全身に熱を送りだすことができます。おすすめは手湯や足湯。洗面器に熱めのお湯をたっぷり張り、5~10分ほど浸すだけで、体の芯からポカポカに温まりますよ。

Q8 正しい体温の測り方は?

A 体温計の先を、下から上向きに腋に挟むのが正解。間違えている人多し!

腋で体温を測る時に、意外と間違えやすいのが体温計の向き。体軸に対して30度ほど角度がつくように、斜め下から当てるのが正解です。

腋のくぼみの中央に体温計の先端がしっかり当たっていることを確認して、腋をピッタリ閉じるのがポイント。一度でも体温計を腋から離してしまったら、最初からやり直さなければなりません。ちなみに人間の体温は“サーカディアンリズム”といって、一日のうちでも朝と夕方では大きく変化するもの。

検温する際は、食後や入浴、運動後などの体温が上がるタイミングは避けて、なるべく一定のタイミングで測る方がいいです。さらに女性の場合は生理周期によっても体温が上下する、という事も頭に入れておきましょう。

Q9 寒い夜でも就寝時はエアコンを、かえって眠りの妨げに。

凍えるような寒さの夜はエアコンをつけたままで眠りたくなるもの。しかし健康や睡眠に悪そうなマイナスイメージを持っている人も多いはず。

しかし寒さを我慢すると、自律神経の交感神経が優位になり、血管が収縮することで血流が悪くなってしまいます。寒さで朝方に目が覚めてしまうくらいなら、エアコンはつけたままの方がベター。寝る1~2時間前までは高めの設定で部屋を温め、布団に入ると同時に1~2℃下げるのがおすすめです。自分が心地いいと思う室温をキープし、エアコンをつけると空気が乾燥するので、風邪を引かないよう加湿も忘れずに。

Q10 冷え予防のために、盲点となるパーツは?

A 熱が逃げやすいのは、二の腕と膝の裏。

冷え対策には首元や足首など“首”のつくポイントを温めると良い、というのはよく知られた話。しかし意外な盲点になりやすいのが二の腕と膝の裏。

寒い時に二の腕をさすったり、膝を曲げる仕草を自然としてしてしまうのは、ここから熱が逃げてしまうため。どちらにも太い血管が通っているので、しっかりガードする必要があります。インナーを袖付きのものにしたり、コートやスカートの裾を10㎝長くするだけでも体感は変わってくるはずです。

 

【トリアス鍼灸接骨院はお灸で温活をお薦めします!】

最近、若い女性の間でひそかな人気となっているのが、お灸。

かつては「お灸=お年寄りがするもの」のイメージがありましたが、1人でも簡単にできるうえに、煙の出ないタイプ、アロマの香りがするタイプなど、様々な種類のお灸が発売されていることから、お灸をする人が増えてきています。

不調の改善のほか、癒し効果もあるお灸を、生活に取り入れてみませんか?

お灸ってなに?

お灸は約3000年前に中国で発明され、その後、遣隋使や遣唐使によって日本にもたらされたとされるとても歴史のある民間療法です。

日本の古典文学にも度々登場するなど、その昔から庶民が気軽に利用した治療法でした。

お灸の原料となっているのは「もぐさ」

もぐさとは、ヨモギの葉の裏にある白い綿毛を精製したものです。ヨモギはヨーロッパでは”ハーブの女王”といわれるほど、さまざまな効果のある薬草で、食物繊維、クロロフィル(葉緑素)、ミネラルが豊富で、浄血、増血作用のほか、止血作用もある万能薬です。

この「もぐさ」に火をつけて、体を温め、ツボを刺激するのがお灸です。

お灸にはどんな効果があるのでしょうか?

★血行がよくなり免疫力がアップ

体に温熱刺激を与えることで、皮膚の下にある筋肉や血管、リンパ節が刺激されます。すると、細胞が活性化され、免疫作用がアップするほか、リンパの流れが改善されますから、むくみの解消にもつながります。

さらに温熱効果によって血管が収縮・拡張し、局所の充血や貧血を調整し、炎症をやわらげる効果もあります。

★体のさまざまな症状の改善

人間の体には「経絡(けいらく)」というエネルギーの通路が、全身をくまなく巡っているとされています。

東洋医学でいうエネルギーとは、人間の生命活動に必要な「気・血・水」のことで、「気・血・水」が不足したり、その流れが滞ると体が不調をきたすと考えられています。この経絡の上にあって、「気・血・水」が弱ったときに反応がでる箇所が「経穴(けいけつ)」、いわゆる「ツボ」です。

ツボにはそれぞれに作用がありますから、それを刺激することによって、冷え症や肩こり、腰痛、目の疲れ、むくみ、ストレス、不眠などといった体の様々な症状の改善が期待できます。

★鎮痛、リラックス効果

もぐさの有効成分として注目したいのがシネオールという精油成分

ヨモギのほかユーカリにも含まれるもので、強力な消毒・殺菌・鎮静・鎮痛作用などがあります。お灸をすることによって、この成分が皮膚の表面から内部に浸透していきますから、痛みを和らげるなどの効果が期待できるのです。ちなみにこの成分は、もぐさを燃やした際にでる煙にも含まれており、またもぐさの匂いにはリラックス効果もあります。

お灸の効果を高めるためには煙も大切な要素だといえるでしょう。

 

【お灸はその温熱で、ツボを温め血行を良くし、本来持っている自然治癒力を高め、セルフケアをサポートします!】