不妊の半分は男性が原因!

【精子の老化とその対策】

~精子だって加齢の影響を受けるんです~

最近、様々なメディアから「卵子の老化」や「精子の老化」についての報告があります。

男女ともに、年齢を重ねるごとに妊娠しづらくなってくるということは、一般的な常識として広く知られるようになってきました。

それにしても「精子が老化する」とはどういうことなのか、また何が起こるのかご存じでしょうか?

精子は精巣(タマ)で作られます。精巣の力は加齢とともに衰えていきます。

精巣の働きは、男性を男らしくするための男性ホルモンを分泌することと、子孫を残すために精子を作ることです。

それぞれの働きは加齢とともに衰えていきます。男性ホルモンの分泌が少なくなれば、男性更年期障害がおきます。また、精子を作る力が衰えてくれば、男性不妊症へとつながってくるのです。

~精液検査と年齢の関係~

今現在、全出産に対して、35歳以上の分娩が28%、40歳以上の分娩は5.3%。

1980年の時点で35歳以上の分娩が10%ほどであったことを考えると、出産年齢がどんどん高齢化してきていることがわかります。これは日本だけの問題ではなく、先進国全ての問題です。

出産年齢の高齢化が進んだこともあり、卵子の老化についてはよく話題にのぼりますが、男性は高齢になっても射精ができるため、老化とは無関係と思われがちです。

実際、精子は加齢とともにどのような変化をするのでしょうか?

実は男性の年齢が上昇するに従い、精液の量、精子濃度、総運動精子数、正常形態精子が減少していくことがわかっています。精子の濃度や運動率は変化ないとの報告もありますが、全体の精液の量は減少することは明らかなので、1回の射精で出てくる精子は加齢とともに減っていくのです。

射精した精液の中に、どれだけ元気に動いている精子がいるかがパートナーを妊娠させることができるかを知るカギとなります。

多くの報告では、30〜40歳代を境にして、精液検査のデータは低下してきてしまうことがわかっています。精子が老化や劣化をすると、精液の量や精子の数、精子の運動率が低下します。

そのため性行為を行ったとしても、精子が卵子まで到達できないなどの理由で、自然妊娠の可能性が低下するという報告があります。その一方、精子の運動に関係なく受精させることができる顕微授精(細い針を用いて、卵子に精子を注入して受精させる体外授精の方法)を用いれば、受精する可能性は変化しないとされています。

さらにそれぞれの精子に受精する能力があるのか、赤ちゃんを作る能力があるのか、ということが重要になってきます。

~精子が老化するメカニズム~

精子の老化の一つの指標として、精子の染色体を構成するDNAの損傷があります。精子のDNA損傷は、加齢や不妊に密接に関係していることがわかっています。精子のDNA損傷の原因として、老化のストレスである酸化ストレスが関係していることがわかりました。不妊症患者の精子は酸化ストレスが多く、高度にDNA損傷が起こっているのです。
また、前立腺炎によって、精液に白血球という炎症の細胞が混じりこむと精子にダメージが加わるために不妊症の原因となる場合があります。
陰嚢に血管のコブができる精索静脈瘤という状態は、以前は精巣の温度が上がるために精子が作られづらくなると言われていました。しかし、最近の研究では静脈瘤が原因となって、酸化ストレスが精巣にダメージを与えるために精子を造る機能が低下することがわかりました。
この場合、それぞれの病気を治療することにより、精子の状態が改善する可能性があります。

また、不妊治療で来院した男性患者の精子をマウスの卵子に注入し、卵子が活性化するかどうかを確かめるという研究方法で、「卵子を活性化させる能力の低下」が顕著に現れたのです。一方で、子供がいる20~40代の健常男性を調査したところ、年齢に関係なく卵子を活性化させる能力の低下は見られなかったとされます。したがって、精子には老化するタイプと老化しないタイプが存在し、人によって異なると結論づけられています。

~精子が老化すると流産する可能性が増える~

自然流産の頻度は、全妊娠の8~15%といわれており、35歳以上の妊婦さんではその確率が著しくあがります。しかし、女性の年齢など、他の要因の影響を除いても、男性の年齢が上がると自然流産の確率が上がるという報告が多数あります。なかには、45歳以上の男性では、25歳未満の男性と比較して、自然流産の確率が約2倍になるというものや、自然流産に与える影響は男性の40歳以上は女性の30歳以上に相当するとの報告もあります。
また、父親の年齢が高いほどDNA配列の変異が起きやすく、子供の自閉症や統合失調症が増えるとの報告もあるのです。

~精子の老化も不妊と無関係ではない~

子供を授かりたいと願いながら妊娠できないカップルは、世界的に見ても6カップルに1組はいると言われています。その中の多くの人は不妊治療を受けており、昨年の調査では約20人に1人の子供は体外授精で生まれた子供なのです。

また、不妊の原因は主に女性にあると考えられがちですが、40~50%は男性側に原因があります。精子が老化・劣化することがわかった今、男性の年齢も無視できません。

夫婦ともに35歳を過ぎていて、数ヶ月ほど妊活をしても妊娠できないときは、夫婦揃って不妊外来などを受診することをおすすめします。検査をして原因がわかれば、それを治療することで自然妊娠できることもありますし、自然妊娠が難しい場合でも、人工授精や体外受精など様々な方法があります。

できるだけ早く妊娠できない原因を知って対処することが、子供を授かるための第一歩であると考えます。

【精子を老化させないための10か条】

1) 禁煙する

(タバコは酸化ストレスの原因です。喫煙は女性のみならず、男性も妊娠率を低下させて流産率を上昇させます)

2) 禁欲しすぎない

(禁欲期間が長すぎると、精子が酸化ストレスを受けるために運動率が低下します)

3) タマを温めすぎない

(下着はブリーフよりトランクスにしましょう。長風呂や高温サウナ、膝上でのパソコン作業は避けましょう)

4) 育毛剤に注意

(プロペシアは男性ホルモンに働き、精液の状態を悪化させる可能性あり)

5) 肥満に注意

(女性のみならず男性も肥満は妊娠率を下げます)

6) 食生活に注意

(肉魚野菜を多く摂取し、炭水化物過多を避け、バランスの良い食生活を)

7) しっかり睡眠をとる

(睡眠不足は酸化ストレスの原因です)

8) 飲酒は適度に

(過量のアルコールは精液の状態を悪化させます)

9) 長時間の自転車に注意

(サドルの圧迫で精液の状態が悪化したり、EDになることがあります)

10)精神的ストレスの軽減

(心のストレスで精液の状態が悪化する可能性があります)

 
【男性不妊で治療希望の皆様へ】
 
トリアスプラスは女性専用の、女性鍼灸師による不妊治療専門院ですが、男性不妊、EDなどの症状でお悩みの方の治療も受け付けています。
 
男性不妊・ED等の治療に対しては、男性の施術者が治療にあたらせていただきます。 
 
精子の数が少ない、動きが悪い。EDかもしれない。

不妊治療を始めるときに、検査で原因を特定する必要があります。

精巣静脈瘤のように、原因がわかる場合、手術などの選択肢があります。しかし、検査をしても男性不妊の原因がわからないこともあります。

残念ながら、精子の数を増やす薬はありません。それなら、精子を作る環境を整えていくことを考えてみてください。

病院でも男性不妊の治療に漢方薬を使っています。それは、精子の質をあげる目的で処方されます。

鍼灸も漢方と同じ、いい精子をつくる治療方法です。

お悩みの方、まず自分の体と向き合う時間をつくっていきましょう。