②採卵・採精をする

排卵促進剤を注射すると、医師から次の通院日時を告げられますので、この時の時間は絶対に厳守して下さい。

時間が守れないと採卵できなくなってしまい、これまでの努力が水の泡となってしまいますから、時間はしっかりと守って下さいね。

通院するとまずは麻酔をし、膣から採卵針を入れて、卵巣内の卵子を卵胞液ごと取り出します(時間は10分程度)。

医師によって、患者の状態によって麻酔の種類が変わるようですが「痛みが無かったという人」から「とても痛かった」という人まで反応は様々です。

処置が終わると数時間、処置室で寝てから医師の説明を受けて帰宅となります。

この時に医師からは「受精可能な卵子が何個採れたのか?」を聞くことになりますが、この日に受精卵を母体に戻すわけではありません。

採卵日には男性も一緒に通院し、採卵のタイミングと合わせて病院内でマスターベーションによって採精をします。

採精方法は人工授精の時と全く同じで、採精すればすぐに帰宅できます。

希望すれば自宅での採精も可能ですが、その場合は、医師から指定された時間内に、精液を確実に病院に届けなければなりません。

ただし乏精子症・精子無力症・無精子症など、夫が男性不妊である場合は、TESEやMESAなどの精子回収法を使って、精子を精巣から直接取り出す場合もあります。

この場合は、受精方法が体外受精とはことなり「顕微受精」と呼ばれる方法になります。

③受精させる

採卵と採精をした後、病院内で受精が行われます。

採卵した時には、卵子は卵胞液と一緒に取り出されているので、卵胞液を取り除いてきれいにします。

卵子は何個も取り出せているのですが、受精では、受精可能な卵子だけが選ばれて使われます。

精液は遠心分離器にかけられて、こちらも元気な精子だけが取り出されて受精に使われます。

最後に、培養器の中に精子と卵子が入れられて受精を待ちます。

④胚培養する

受精させてから数日かけて、受精卵の成長を観察します。

受精卵は「細胞分裂」というのを繰り返して成長していくのですが、1つの受精卵が2つに分裂し、さらにそれが2つに分裂して4つに・・・というようにどんどん分裂を繰り返していきます。

不妊治療専門医であれば、順調に杯培養が進んでいるかどうかは電話で確認することができるようになっています。

培養の状況次第で、医師から胚移植のために通院するように指示されます。

培養した胚はグレード1~5で評価され、医師からも「グレード~の胚を移植します」といった説明がされることがあります。

~受精卵(胚)のグレードが低くても妊娠できるの?~

体外受精や顕微受精を行った後、病院に電話して分割胚の状態を聞く時はドキドキします。

そして胚移植・・・となった時に心配になったり悩んだりするのが、分割胚のグレード。

5段階で表したグレードを医師から伝えられますが、気になるのは「その胚で妊娠できるの?」ということですよね。

しかし結論から言うと「グレードが上だからと妊娠しやすい」というわけではないようです。

まずグレードの表し方は、初期胚(8分割まで)胚盤胞の2つでは異なります。

初期胚のグレードは、グレード1~5で表し、一番良いものがグレード1、一番悪いものがグレード5になります。

このグレードは、割球の均等さ(※割球とは、受精卵が分裂してできた1つ分の細胞)フラグメントの割合(フラグメントとは、割球の周りの小さな泡状のモノ)
によって決まります。

割球が均等でフラグメントがほぼ無ければグレード1、割球がほとんど見えずフラグメントが多いとグレード5、あとはその間をとってグレード2~4を決めることになります。

胚盤胞のグレードは「5AA」「3BA」のように3つの英数字によって表わされます。

この3つの英数字は、発育段階を示す数字、内細胞塊の状態を示すアルファベット、栄養外杯葉の状態を示すアルファベットを表しています。

重要なのは、初期胚にしても胚盤胞にしても「グレードは見た目で決まっている」ということです。

受精卵の染色体だとか質とか、そういったものは見た目からだけでは何もわかりません。

どこまでがグレード2でどこからがグレード3なのか?といったことは、全て医師の判断で決めているからです。

また、どのグレードまでを移植するのか?ということも、医師によって、患者によって変わっているようです。

グレード3までを使用するという基準が多いものの、グレードと妊娠確率の関係性が明確になっていないこともあり、全ての病院でその基準が適用されているわけではありません。

胚移植をする時に、心情としては「少しでもグレードの高い胚を移植したい」って思ってしまいますよね。

しかし実は、グレードによって妊娠確率が決まるわけではないのです。

確かにグレード1と5を比べれば、確かにグレード1の方が着床・妊娠しやすいというのはあるようですが、グレード2と3で妊娠の確率が変わるか?と言うと、そこは全くわからないのだそうです。

「グレードが低い」と言われると、それが生まれてくる子供に悪い影響を及ぼすのでは・・・と心配になってしまいますが、分割胚のグレードは生まれてくる子供とは何の関係もありません。

染色体異常を心配する人もいるようですが、分割胚のグレードが低いから染色体異常になるといったことはないようです。