~2つの方向のアプローチで妊娠する確率がぐんと上がる!~

 

赤ちゃんが欲しいのになかなか授からない、負担の多い体外受精を何回か試みたのに赤ちゃんに恵まれない…。

そんな辛い思いをしている方々が、今たくさんいらっしゃいます。

一日でも早く妊娠して赤ちゃんをこの腕に抱きたいというのが、皆さんの共通の思いでしょう。

不妊の原因というのは人によって様々です。

ただ不妊の改善に関していえば、2つのアプローチがしっかりできれば、妊娠への道にぐっと近づくことができると私は考えています。

●西洋医学的なアプローチ

しっかりとした検査結果に基づき、技術と設備と説明がしっかりしたクリニックで不妊の改善を行うこと

●東洋医学的なアプローチ

自分の体質を改善することにより、卵子の質を良くすること。

トリアス鍼灸接骨院に来ている患者さんは、ほとんどの方が西洋医学での検査と不妊の改善をしながら、並行して東洋医学のケアを受けています。

この両輪がしっかりかみあうことで、赤ちゃんを授かることができます。

~治療法を効果の高いものから選ぶ~

夫婦それぞれの状態によって、タイミング法や人工受精を試みてもうまくいかずに、すぐに体外受精に進んだ方が良い場合もあります。

反対に、まだ卵巣年齢が若くて卵巣の状態が良いのに、体外受精で過度に卵巣を刺激してしまい、ホルモンバランスをおかしくしてしまう場合もあります。

そういった無理な治療を続けて、身体を壊してしまっている方もいるかもしれません。

今の治療法が正しいのか、病院で受けた検査検査を見ながら考えてみる必要があるでしょう。

当院で行っている東洋医学的アプローチの治療は、不妊の改善を受けている方々の成果が早く出るためのお手伝いです。

特に卵子の質が低下していると言われて、体外受精がうまくいかない人の役に立てればと考えています。

一般的に「年齢が高くなると卵子の質は悪くなる」と思われていますが、必ずしもそうではありません。

食事の改善や、血流を良くするなど体質を変えることができれば、卵子の質が良くなることを、多くの患者さんの治療を通して実感しています。

これから詳しくお話しする前に、東洋医学の治療方針を決めるのにも欠かせない、西洋医学的な不妊の原因と、検査内容についておさらいしておきましょう。

不妊の原因は様々、検査で的確に知ろう~

妊娠を難しくしている原因は、女性側に1/3、男性側に1/3、その他に原因不明が1/3といわれています。

妊娠を望んでから1年以上赤ちゃんができない場合は、年齢を問わず早いうちに夫婦揃って検査を受け、対策を練る必要があります。

不妊の原因は大きく分けて8つあります。

①卵管に障害があるケース

卵管は卵子や精子の通り道で、卵子と精子が授精したのち、受精卵もここを通ります。

卵管はとても狭いので、炎症などがあると詰まったり狭くなったりして妊娠を妨げます。

これらを卵管閉塞、卵管狭窄と呼びます。

②排卵に障害があるケース

卵巣は、脳下垂体から出る卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)などの刺激を受けて排卵を起こします。

この一連の流れがうまくいかないケースを排卵障害と呼び、おおもとにストレスがあると考えられ、東洋医学でストレスを受けた体のケアをして改善できます。

③子宮に障害があるケース

子宮筋腫やそのほか子宮の粘膜にポリープができてしまうことで、受精卵が着床しにくくなる場合があります。

④免疫の問題があるケース

何らかの免疫異常で、体に精子を受け入れない抗体(抗精子抗体)を女性が持っている場合は、元気な精子でも卵管の奥に入ることができず、受精できなくなってしまいます。

⑤卵子の膜を通過できず、受精できないケース

卵子、精子とも健康なのですが、受精がうまくいかないことがよくあります。

卵子は透明帯という膜に包まれていますが、この透明帯に精子が接着できなかったり、精子が透明帯を通過できないことが考えられています。

これは卵子の膜が固い場合や、精子側の問題が考えられ、受精障害があると、自然妊娠はもちろん体外受精もできません。

一つの卵子に一つの精子を直接注入する顕微授精であれば、妊娠の可能性があります。

⑥男性側に障害があるケース

性行為や射精がうまくいかない性機能障害と、精子の状態の問題の2つに分けられます。

性機能障害は動脈硬化や糖尿病のほか、ストレスも要因になります。

精子の状態の問題は、精液の中に精子がない「無精子症」、精子の濃度が低い「乏精子症」、精子の運動する力が弱い「精子無力症」、形の完全ではない精子が多い「奇形精子症」などがあります。

精子の障害は先天的なものや、環境ホルモンの影響などがあるのではないかといわれています。

おたふく風邪などウイルス性疾患が原因に挙げられますが、それはごく一部のことで生まれつきのことが多いため、東洋医学的なケアもしにくいのが現状です。

ただしこれら精子の問題がある場合も、健康な精子を選んで体外受精もしくは顕微授精を行えば、妊娠する確率は高いでしょう。

精液中に全く精子が含まれない無精子症でも、精巣に精子が少しでもあれば、それを取り出して顕微授精に挑戦できる場合もあります。

⑦不育症

妊娠はするけれど流産を繰り返してしまう状態をいいます。

原因は子宮の形が妊娠に適していない子宮形態異常、染色体異常、自己免疫異常、同種免疫異常、血液凝固異常、感染症、内分泌異常など多岐に渡っており、系統たてた検査が必要です。

⑧原因不明のケース

その他、障害となる因子が検査で見つからない場合を、原因不明因子と呼びます。

卵巣から出てきた卵子を、卵管が吸い上げることができなくなるピックアップ障害は検査で見つけることができず、原因不明因子の大きな部分を占めていると思われます。