~不妊治療がうまくいくかは卵子の質にかかっている~

不妊治療に東洋医学が果たす役割りはいくつかありますが、特に重視しているのは卵子の質の改善です。

病院の技術や手法の問題を別にすると、体外受精がうまくいかない理由のおおもとには、卵子の質の問題があると考えていいでしょう。

卵子の質が悪いと、タイミング法や人工授精も同様にうまくいきませんが、この卵子の質には数値などで表される客観的な基準がありません。

また西洋医学でも、卵子の質を良くする決め手となる治療法はないのです。

そこで東洋医学によるケアの出番となります。

~年齢とともに染色体異常が増え、卵子の質が低下する~

卵子はお母さんのお腹の中にいる胎児の頃から形成されています。

その数は胎児の頃がピークで、オギャアと生れた時には卵巣の中におよそ200万個ありますが、成長とともにどんどん減って、月経が始まる頃には20~30万個に、そして閉経までにはほぼゼロになります。

排卵によって減っていく卵子は1年に12個前後ですが、排卵以外にも卵子は自然に減っていき、月経の有無に関係なく、毎日約30個の卵子が減っていきます。

38歳頃からは減少のスピードが顕著になり、卵子が新しくつくられるということはありません。

また概ね35歳を過ぎると卵子の質が変わります。

卵子の質の変化には二種類、一つには染色体異常の発生率が高くなり、それによって受精後の卵子がうまく育たなくなって妊娠しない、もしくは流産が多くなるという現象です。

もう一つは卵子の質が悪くなることによって受精しにくく、妊娠しにくくなり、これが女性の年齢が高くなると不妊になる人が多くなる原因です。

一つ目の染色体異常に関しては、これを防ぐ方法は残念ながらありませんが、二つ目の卵子の質の低下に関しては改善できます。

体を健康にすることで、元気をなくしかけた卵子を妊娠可能な状態に戻すことができるのです。

卵子は卵巣の中で、卵胞と呼ばれる袋の中に入っています。

卵胞は卵子を育てるゆりかごのようなもの、卵巣の血流が良く、酸素や栄養が豊富ならば、卵胞の中は栄養で満たされて良質な卵子が成長します。

逆に卵巣に酸素や栄養が供給されないと、卵子が栄養不足になってしまい、それにより、年齢が若くても卵子に力がなくなって、質の良い卵子が育たなくなり、妊娠しにくくなるのです。

~卵子の質は生活習慣を変えることで良くなる~

一般的に卵子の質は年齢とともに衰えていくと考えられていますが、それ以上に大きいのが、それまでの生活習慣です。

気づかないまま卵子に栄養がいかない生活習慣をしていて、それが積もり積もって不妊につながっていきます。

卵子は胎児の時からお腹の中にあるもので、新しくつくられるわけではありません。

そこで卵子を包み栄養を送っている卵胞を満たしている卵胞液の栄養状態を良くして、卵子の質を上げられるのではないかと考えました。

卵胞液の栄養状態を良くするには、ただサプリメントを摂ったり、栄養のある食事をすればいいというわけではありません。

お腹の中の卵巣、その卵巣の中にある卵胞まで栄養を届けるためには、血流が良いこと、消化吸収能力が高いこと、免疫力が高いことなどが大切です。

サプリメントでどんなに足りない栄養素を摂っても、消化吸収されなければそのまま排出されてしまいます。

根本は消化器系をしっかり機能させ、また食事はその人に体質に合った食材を選び、調理したものを食べることが重要なのです。

~体質を知ることが卵質改善の近道に~

これから卵質を改善するための方法を色々紹介しますが「一番大切なことは、一人一人が自分の体の個性を知ること」です。

妊娠を意識すると、あれもこれもと今までの生活を全て改善しようと考える方がいますが、妊娠ということだけを考えれば、必ずしも完全な健康体が求められるわけではありません。

多くの場合、不妊治療に使える時間は限られているので、自分の体質に合った改善方法にトライするようにしましょう。

正しい西洋医学の治療と、東洋医学のケアを選ぶことができれば、3カ月~1年ほどで妊娠できるはずです。