【体質に合った食材を選び、食生活を改善する】

~栄養たっぷりの卵胞液にするには、まずは体に合った栄養を~

卵胞が卵子を健康に育てるためには、良質な血液が卵胞に送られることが必要です。

血液は食事でとる栄養でできているので、血液の質を上げるには何を食べるかがとても大切になります。

中心となるのは栄養素や健康に良い食材だけではなく、あなたの体です。

いくら良い食材や成分でも、みんなが同じ体ではないので、あなたの体に良いとは限らないからです。

ここでは、※マクロビオティックの考え方に基づく、「陰陽」のバランスを基準にお伝えします。

※マクロビオティック

マクロビオティックというと、ストイックなイメージを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、マクロビオティックとは、穀物や野菜、海藻などを中心とする日本の伝統食をベースとした食事を摂ることにより、自然と調和をとりながら、健康な暮らしを実現する考え方です。

マクロビオティックは「マクロ=大きな」「ビオ=生命」「ティック=術、学」の3つの言葉からなっています。

古代ギリシャ語を語源とした「自然に即した命のあり方」という意味です。

マクロビオティックは、桜沢如一氏(1893~1966)が石塚左玄の「食物養生法」の考え方と、東洋思想のベースとなる中国の「易」の陰陽を組み合わせた「玄米菜食」という自然に則した食事法を提唱したことからはじまりました。

その後1950年以降、久司道夫氏によってマクロビオティックが体系化され、欧米を中心に広まりました。

マクロビオティックでは、身土不二(暮らす土地の旬のものを食べること)と、
一物全体(自然の恵を残さず丸ごといただくこと)という2つの原則があります。

身土不二(暮らす土地の旬のものを食べること)とは、人間も植物も生まれた環境と一体という意味です。

例えば、熱帯地域でとれるフルーツには体内の熱を下げる働き、寒い地域でとれる野菜には体内を温める働きがあり、四季のある日本では、季節ごとの旬の食材をとることで、体のバランスがとれるという考え方です。

一物全体(自然の恵を残さず丸ごといただくこと)とは、ひとつのものを丸ごと食べる、という意味です。

食材そのものは、丸ごとでバランスがとれており、穀物なら精白していない玄米、野菜なら皮や葉にも栄養があり、全てを摂ることでからだのバランスがとれるという考え方です。

マクロビオティックでは全てのものに「陰」と「陽」がある、という考え方があります。

陰性とは遠心力・静かなもの・冷たいもの・水分の多いものなどを指します。

陽性とは求心力・動きのあるもの・熱いもの・水分の少ないものなどを指します。

マクロビオティックではこの陰性と陽性のバランスがとれた状態(中庸)を大切としています。

陰性の食材とは上に向かってのび、体を冷やす作用があり、陽性の食材とは地中に向かってのび、体を温める作用があると考えられています。

旬の食材を例にすると、夏のキュウリ(陰性)は火照った体から熱をとり、冬のゴボウ(陽性)は、冷えた体を温め、私たちの体のバランスをとる手助けをしてくれます。

マクロビオティックでは陰陽どちらにも極端に傾きすぎないほうが良いとされているので、穀物や根菜、豆類などを食材の中心としています。

調理法も陰と陽にわけることができます。

サラダなど冷たいものや火をあまり通さないものは陰性で、シチューのように温かいもの、じっくり煮込むものは陽性と考えられます。

このような食事法は自然環境とのバランスにおいても関わりが深く、例えば、暮らす土地でとれた野菜を積極的につかうことは、その野菜が新鮮でからだに良いだけでなく、野菜の物流に伴い排出されるCO2の削減にもつながります。

また、今まで捨てていた皮や葉なども美味しく食べられることは、キッチンからでるごみの減少にもつながります。

マクロビオティックとは「自然と調和をとりながら、健康な暮らしを実現する」という考え方です。

https://www.chayam.co.jp/macrobiotic/index.html

人間の体質には「陰性」と「陽性」の二つの体質があり、それはその人が普段どんな食べ物を食べているかによって変化します。

「陰タイプ」と「陽タイプ」では外見も、かかりやすい病気も違います。

陰陽の中間にあたる「中庸(ちゅうよう)」というタイプは、「陰」と「陽」がほどほどにあるということで、この状態が一番健康的です。

~「中庸」の体質を目指した食生活をスタートしよう~

外食の多い食生活で、肉や魚、塩分濃度の高い食品ばかりをとっていると、血液にナトリウムが多い状態になり、体が「陽性」に傾きます。

妊娠を望む人の中には、とても食事に気をつかっていて、食事は野菜中心、肉や魚はほとんど食べないという人がいます。

こういう方の体はカリウムが多く、ナトリウムが不足している状態で、体は「陰性」に傾いています。

妊娠したい人にとって一番良い状態は「中庸」の状態です。

中庸とは血液中のカリウム、ナトリウムのバランスが良い状態のことで、みなさんにはこの「中庸(ちゅうよう)」を目指してほしいと思います。

中庸になるためには、陽性の人は陰性の食材、陰性の人は陽性の食材をとることです。

~血液は120日で入れ替わります~

自分の体に合った食生活に変えて、消化吸収機能障害や自律神経などの問題がなければ、120日で卵子の質も変わります。

卵質が良くなれば、体外受精の確率が上がるのはもちろん、自然妊娠の可能性もでてきます。

みなさんには、ぜひ食事の見直しと改善に取り組んでほしいと思います。