知っているようで知らなかった、冷えと温めにまつわる素朴な疑問を解消し、まだまだ寒い冬を乗り切りましょう!

Q1 冷えを感じるのは日本人だけ?

A 冷えの捉え方は国によってそれぞれで、そもそも冷えという概念がない国もあるようです。

冷えを『万病のもと』とする東洋医学と違い西洋医学では、冷えを特別に問題視してはいません。

例えばロシアやオランダには『冷え性』にあたる言葉はなく、冬場には気温が氷点下になるドイツでもカイロはほとんど売られていないようです。つまり欧米には冷えという概念がないため、仮に冷えていても自覚していない、ということになるでしょう。

このように身体のつくりにそれほど違いはなくても、冷えの捉え方は地域によってそれぞれ。アジアでも日本人は特に敏感といえます。

Q2 体温が下がると身体が震えるのはなぜ?

A 筋肉を収縮させて、熱を発生させています。

凍えるような寒さの中でじっとしていると、自然と身体が震えることがありますが、実はこの現象には身体を守るために重要な意味があります。

人間は心臓から全身に血液を巡らせることで体温を維持しています。しかし自然に生まれる熱だけでは足りない場合、自ら身体を震わせることで筋肉を収縮させ、熱を生み出すことが出来るのです。(ふるえ産熱)つまりそれは生命維持のための本能的な反応というわけです。ちなみにその状態から歩きだしたり、走り出すと震えが止まるのは、必要な熱がきちんと作り出せている証拠です。

Q3 冷え性と低体温の違いとは?

A 低体温は身体の中心の温度が極端に下がる状態のことで、冷え性とは根本的に異なります。

冷え性と低体温は同じような意味で使われがちですが、実は症状も原因も根本的に異なるもの。

一般的に冷えの症状とは、気温の高い低いに関わらず、手足や下半身など体の一部が冷えて不快に感じる状態のこと。

それに対して低体温とは、深部体温が35℃以下になる病的な状態を指します。ここでいう深部体温とは、脳や心臓など体の中心に近い体温のことで、深部体温が35℃以下といえば、雪山で遭難した時と同じレベル。通常は手足がカチカチに冷えていたとしても、深部体温は37℃近くあるもの。

このように“冷え性”と“低体温”が厳密には違うものだということを知っておきましょう。

Q4 男性より女性の方が冷えやすいのはなぜ?

A 筋肉量の違いや、ホルモンの影響などが原因。

女性が男性に比べて冷えやすい理由の一つは、筋肉量の違いによるもの。もともと筋肉量の多い男性は基礎代謝が高く、よりたくさんの熱エネルギーを体内で産生することが可能です。

もう一つはホルモンの影響。

女性の体温は1ヵ月の中でもホルモンバランスによって0.3℃程度上下します。生理中に体が冷えやすいのも、このことが原因。しかし最近は男性の隠れ冷え症も増えているようで、原因は運動不足。現代はメール一本で仕事ができる時代、体を動かす機会がどんどん減っているのです。

便利な世の中が冷えを引き起こしているのは、男女共通の問題なのかもしれません。

Q5 体温を測る時、腋の下で測るのはなぜ?

A 心臓に最も近い部分だから。

自分の体温を知りたい時、一般的なのが腋の下で測る方法。体温を測る本来の目的は、心臓から大動脈にでる血液の温度に近い数字を知ることにあり、なるべく心臓に近く、かつ外気の影響を受けにくいポイントの腋で測る方法が一般化しました。外気に触れないという点では口で測る方法もおすすめですが、腋と口では体温に差があるため、腋なら腋、口なら口といった具合に、いつも同じポイントで測定すること、そして正しい測定方法を守ることが大切です。

 

【トリアス鍼灸接骨院はお灸で温活をお薦めします!】

最近、若い女性の間でひそかな人気となっているのが、お灸。

かつては「お灸=お年寄りがするもの」のイメージがありましたが、1人でも簡単にできるうえに、煙の出ないタイプ、アロマの香りがするタイプなど、様々な種類のお灸が発売されていることから、お灸をする人が増えてきています。

不調の改善のほか、癒し効果もあるお灸を、生活に取り入れてみませんか?

お灸ってなに?

お灸は約3000年前に中国で発明され、その後、遣隋使や遣唐使によって日本にもたらされたとされるとても歴史のある民間療法です。

日本の古典文学にも度々登場するなど、その昔から庶民が気軽に利用した治療法でした。

お灸の原料となっているのは「もぐさ」

もぐさとは、ヨモギの葉の裏にある白い綿毛を精製したものです。ヨモギはヨーロッパでは”ハーブの女王”といわれるほど、さまざまな効果のある薬草で、食物繊維、クロロフィル(葉緑素)、ミネラルが豊富で、浄血、増血作用のほか、止血作用もある万能薬です。

この「もぐさ」に火をつけて、体を温め、ツボを刺激するのがお灸です。

お灸にはどんな効果があるのでしょうか?

★血行がよくなり免疫力がアップ

体に温熱刺激を与えることで、皮膚の下にある筋肉や血管、リンパ節が刺激されます。すると、細胞が活性化され、免疫作用がアップするほか、リンパの流れが改善されますから、むくみの解消にもつながります。

さらに温熱効果によって血管が収縮・拡張し、局所の充血や貧血を調整し、炎症をやわらげる効果もあります。

★体のさまざまな症状の改善

人間の体には「経絡(けいらく)」というエネルギーの通路が、全身をくまなく巡っているとされています。

東洋医学でいうエネルギーとは、人間の生命活動に必要な「気・血・水」のことで、「気・血・水」が不足したり、その流れが滞ると体が不調をきたすと考えられています。この経絡の上にあって、「気・血・水」が弱ったときに反応がでる箇所が「経穴(けいけつ)」、いわゆる「ツボ」です。

ツボにはそれぞれに作用がありますから、それを刺激することによって、冷え症や肩こり、腰痛、目の疲れ、むくみ、ストレス、不眠などといった体の様々な症状の改善が期待できます。

★鎮痛、リラックス効果

もぐさの有効成分として注目したいのがシネオールという精油成分

ヨモギのほかユーカリにも含まれるもので、強力な消毒・殺菌・鎮静・鎮痛作用などがあります。お灸をすることによって、この成分が皮膚の表面から内部に浸透していきますから、痛みを和らげるなどの効果が期待できるのです。ちなみにこの成分は、もぐさを燃やした際にでる煙にも含まれており、またもぐさの匂いにはリラックス効果もあります。

お灸の効果を高めるためには煙も大切な要素だといえるでしょう。

 

【お灸はその温熱で、ツボを温め血行を良くし、本来持っている自然治癒力を高め、セルフケアをサポートします!】