エコーで子宮や卵巣の状態を調べたり排卵日の予測をしたりします

超音波検査とは、子宮や卵巣の状態を超音波で観察する検査で、エコー検査ともいいます。

超音波とは、人には聞こえない高い振動数をもつ音波のことで、うまく使うと高解像度の画像診断ができ、非常に安全でこれといった副作用もないので、医療現場では検査によく用いられています。

検査の際には、超音波を発生させるプローブと呼ばれるものを体にあて、反響してくる信号を画像にしてモニターに映し出し、体内部の断面画像をリアルタイムで観察します。

この検査では、子宮の形が正常かどうかをみたり、子宮筋腫や卵巣嚢腫の有無、子宮内膜の厚さ、卵胞の発育状態などを確認することができるのです。

なお超音波検査には、おなかの上から調べる経腹超音波検査と、膣の中から調べる経膣超音波検査がありますが、不妊検査では主に経膣超音波検査が使われます。

検査の痛みはありません。

~超音波検査で排卵日の予測も可能に~

卵子は液で満たされた卵胞という袋に入っています。

この卵胞の直径は月経が終わった頃から毎日約1.5㎜ずつ大きくなり、直径20㎜前後で卵胞が破れて中から卵胞液と共に卵子が飛び出ます。

これが排卵です。

超音波検査で卵胞を観察すると、排卵に近づくにつれて卵胞が段々大きくなり、排卵と共に卵胞が消えてしまうのがわかります。

つまり排卵前後に何回か超音波検査をすることにより、排卵しているかどうかがわかるのです。

ちなみに、卵子は直径が0.1㎜程度なので超音波で直接確認することはできません。

また超音波で卵胞径(卵胞の大きさ)を測ることによって、排卵日がいつになるかおおよその予測ができます。

この検査と尿中LH検査を組み合わせることで、排卵日をほぼ正確に予測することができます。



~きちんと排卵しているかもわかる~

中には、卵胞が成熟しても卵子が飛び出さないものがあり、これを未破裂黄体化卵胞といいます。

しかも基礎体温はその状態であっても上がってしまうため、基礎体温を測っただけでは、本当に排卵したかどうかわかりません。

そこで超音波検査で卵胞の様子をみて、卵胞が破裂しているかどうかを確認します。

もし破裂していれば、排卵したと判断します。